上を見上げれば自分より絵の上手な人なんて、いくらでもいる。
でも、絵心が芽吹いたばかりのような人から見たら自分もその諸先輩たちの一人に見られたりするのかな。

ときどき年端もいかないような子から「絵の描き方を教えて」と乞われると、なんとなくこそばゆい。
さて、そういう自分はどんなふうにして絵を描くようになったんだっけ・・・。

そっか。
考えてみたら実は、まるで絵の勉強をしてこなかった。
ただ好き勝手、思うがまま、見よう見真似で勢い任せ、大体こんなもん?っぽい感じでいいっすか!
着ぐるみパジャマ
みたいな調子。

半ばやっつけ仕事で、これじゃダメなんだよね、本当は。

そこで、勉強を兼ねて絵を描くのに役立ちそうな知識を少しずつかじってまわろうじゃないか、というわけで散策開始!
せっかくネット環境があるんだから活用しないとね。

とりあえず今回は足がかりとして、絵を描くときに自分なり心がけていることやなんかをキーワードにしてして参考になりそうなものを調べてみる企画。(誰得?という疑問は置いといて勝手に進めちゃう)
第一弾は、

「骨」

ボーン。
骨格、かな。

あまりこだわりすぎるのも良くないけど、ポーズを考える時は関節の位置や動き方がとても重要になってくるから疎かにはできない要素だよね。
骨、つまり骨格を意識すると、割りとどんな動物でも頭の中にイメージを描きやすくなるし。
自分の場合は、たとえばこんなことをよく考える。

人間のスネや踵(かかと)、掌(てのひら)の骨に対応する部分は?とか。

実際、犬やネコなどの動物を観察してみると、人間の踵に当たる部分が地面に接していないとか、そういう違いってよくあるでしょ。
違いだけじゃなくて、似ているところなんかも対比しながら研究してみると絵を描く上でも色々と勉強になる。

これなんか、いきなりシュール過ぎて職場での閲覧は要注意だけど、すごく分かりやすい画だと思う。
ref-oldworld
(画像は古世代の住人オフィシャルブログさんから拝借)

人間に置き換えると、かなり無理ゲー。
だけど、こういう喩え方はすごく興味深い。
他にもいくつか対比したものがあるので見に行ってみると面白いと思う。
そして、心なしか身体のあちこちが痛くなるような気が・・・。

どれも注意深く観察してみると、基本的な骨格は多くの生き物で概ね共通していることに気づくでしょ。
中でも特に際立った違いは関節から関節までの距離(骨の長さ)かな、とかいうことに着目できたら、きっと人や動物の絵を描く上でだいぶ構図を取りやすくなるハズ。

古世代の住人オフィシャルブログ

人と動物の骨格を対比してみるということは必ずしも絵を描く上で重要というわけではないけど、「どうしてこういう動き方をするのか」というのが骨格や関節の面から理解できていれば、絵を描くときもかなり助けになることは間違いない。
美術解剖っていう学問になるんんだっけ?
えっとー、食品スーパーの精肉コーナーにある牛肉や豚肉の各部位の名称を描いた図・・・あれは用途が全く別かっ!

この骨格を意識していると、想像だけでポーズを考える時にどこをどう直せばいいのか見当を付けやすくなる。
ラフでアタリを描くときは少なからず必要な作業だから、骨格をイメージする訓練は欠かせない。
だからといって街なかで人を見るなり目で追いかけて骨格をイメージするのはやめましょう。
このご時世、通報される確率は交通事故に遭う確率より高いかもしれないから。

じゃぁ具体的に骨格をイメージする方法を絵で説明・・・といきたいけど、自分で描くよりもっとラクな方法がないかなと思っていたら、ちょうど良い方法があった。
以前、色々なアニメキャラクターにスケルトンを描き込んでいく「Chris Panda XRAY Project」というのがあったことを思い出して、それを Google の画像検索にかけて・・・ビンゴ!
bone-draw
出てきたー!

つまり、こんな感じのイメージを頭の中に描くわけ。
(なんという雑な説明)

べつに実在する生き物ばかり忠実に再現する必要はなくて、たとえ架空の生き物でも「こいつの骨格はこんな感じ」てな具合で骨と関節を当てはめてしまうのがポイント。
あとはその骨格に従って動きをイメージすれば、描いた絵にも立体感を持たせることができる(と思う)。

もうひとつ、イラストデッサン用のポーズ人形(ウッドドールだっけ?)を使うという方法もアリかな。
だけど、ポーズ人形はある程度の描写力を身に付けた人でないと、うまく活用できないかもしれない。
あくまでもポーズの参考であって、身を捩ったり関節を曲げたりしたときの特徴的な体型変化を描くためには、どうしても想像力で補完する必要があるからだ。
決して初心者向きではない、ということだけは断言しとこ。(経験者は語る)

あと、ウッドドールではないけど一風変わったこんなイラストデッサン用ポーズ人形も世の中にあるにはある。(参考まで)

公式サイトはこちら。
S.F.B.T-3/Special Fullaction Body Type-3

一案として、Windowsユーザーなら Design Doll という仮想ポーズ人形を表示するソフトウェアを利用するという手もある。
たとえば、こんな感じのものを自由に表現できる。
designdoll
詳しくはソフトウェア製作者のサイトへ。
DesignDoll(Terawell Software)
※有料版は7,800円もするけど、絵の練習のためだけなら無料版で十分

一見するとモデルが単調でデフォルメされているような印象を受けてしまうけど、どんなポーズでも骨格を考慮した肉質感を描画できる点が優れていると思う。
身体のパーツごとに形状を変化させるパラメーターも用意されているから、幼児体型にしたりグラマラスボディーにしたり、かなり自由に味付けできる。
ちょうど、ウッドドールを見ながら自分の頭の中で体型の補完作業をしている感覚に近い。

これと似たような用途で POSEMANIACS(ポーズマニアックス、略してポーマニ)という絵の練習支援サイトもある。
モデルがあまりにも理科室のアレ(人体模型)や「進撃の~」みたいで、どーなんだ??という気もしなくもないんだが・・・って、あれ?骨の話はいつの間にか終了。
ポーズマニアックス

ポーマニはウェブサイト上で絵のポーズを次々表示させるだけなので、わざわざソフトウェアをダウンロード&インストールする手間もない。
しかも最近はスマホ対応という嬉しい進歩で、いつでもどこでもあの理科ちゃん人形が(ん?)。
ポーズを自分好みに変えることはできないものの、30秒ドローイングなどの練習メニューがあるので、手軽にポーズの練習をしたいというニーズは満たしてくれそう。

正面の立ち絵をそろそろ卒業して煽りや俯瞰も描きたいと考えている人にとっても強力なサポートになる。
人体の立体的な奥行き感を平面に描き出すためのセンスを磨くには、こうした筋肉の凹凸に現れる陰影や濃淡のイメージをたくさん頭の中に焼き付けて蓄積するのが一番の近道になるからだ。(経験則)
そもそも世の中、そう都合よく全裸になってくれるボディービルダーみたいなモデルが見つかるわけじゃないので、こういう人体描写の練習を支援してくれるツールは非常に利用価値が高いと思う。
あ・・・全裸になってくれたところで理想的な筋肉の凹凸感を持っているかどうかは別問題か。(それじゃ筋肉フェチだ)

もしサンプル絵のような艶めかしい筋肉ビジュアルに抵抗がないという人なら是非オススメしたい。

POSEMANIACS(ポーズマニアックス)

こんなところかな。
ほぼ自己満足のブックマーク的な内容ばかりで申し訳ない。
せっかく見に来てくれた人に、何かの参考にでもなってくれればいいのだけど・・・。

さて次は~(って、次回予告まだ考えていないよぉ)

/*/おまけ/*/
骨まで愛して萌え尽きて・・・
骨まで愛して萌え尽きて
Ganz LovingカップルスケルトンFigurine(出処:amazon.co.jp)

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