夏だというのに8月に入った途端、風邪ひくとかマジであり得ない。
夜中に40度もの高熱が出て流石にマズイだろと思って、我慢しないで早めに地元の診療所にかかったら溶連菌感染症だね、と診断された。(感染経路は謎)
薬を処方してもらったおかげで熱は37度以下まで治まったけど、2週間近く経つ今も具合は相変わらず悪くて、未だに呼吸がまともにできなくなるほどひどい発作的な咳に悩まされる。
まさか、8月の大半を体調不良で無駄に過ごしてしまうとは・・・。
せっかくの祝日(山の日)も土日も、ろくに起きていられない状態で、何も手につかないままだった。

そんな病み上がりに底意地で曲なんか作ってしまった、とかいう話ではないけど、ほったらかしにしてたDAWの試用ついでに一曲、勢いで作ってみたくなった。
前々から興味のあったDAW(デジタルオーディオワークステーション)が実際にどういうものか使ってみたくて、先月に試用版やフリーウェア版のDAWを何種類かダウンロードしといたのはいいけど、体調不良でそのまま、ほったらかしにしてたから。
なんとか使い方を理解して、とりあえずミックスダウンまでできるようになったので、ひとまず一件落着と。

画像は今回の作曲に使ったREAPER。
img20160817

では、順番にDAWの使用感をさらりと・・・

イチオシはMuLab 7
VSTのコントロールが直感的に設定できて、一番使いやすいなと思ったのはMuLab。だけど、試用版には定期的にホワイトノイズが挿入される仕様になっていて、公開用には適さないのが残念。
お試しでちょこちょこ使うには十分だけど、ユーロのレートが100円くらいまで下がったらライセンスの購入を考えてもいいかな。
価格は69ユーロだから今現在のレートで円換算すると7000円強ってとこか。

フリーでも侮れないTracktion 4
フリーでも高機能で安定していると思ったのはTracktion(バージョン4)。DAWとしては細部の作り込みが独特なので、好き嫌いや個人差があるうえ、使い慣れるまで時間がかかりそう。
だけど、相性の悪いVSTプラグインは読み込まない対策をしてあるのか、エラーで強制終了するとかいうフリーウェアにありがちなトラブルは極めて少ない印象。
あと、デフォルトの配色が気に入らなくて、あちこち配色をカスタマイズしていたら日が暮れて、そして夜が明けて・・・これは別の意味で疲れた。

60日試用版でも満足レベルのREAPER 5
最終的に今回の曲を仕上げるのに使ったのはREAPER(バージョン5)。
60日間はすべての機能が制限なく使えるそうなので、とりあえず今はこれで十分。
バージョン0.999は今でもフリーウェアとして流通しているけど、使い比べたら断然バージョン5の方が優れているので、最終的にライセンス購入する段になったらMuLabかREAPERのどちらかにしようと思う。
Lame mp3 codecを別途ダウンロードして導入しておけば直接mp3にレンダリングするようにも設定できる親切設計が嬉しい。


曲名:真夏の白昼夢は終わらない
再生時間:6分17秒

曲のタイトルだけを見ると、なんとなく今の季節感にマッチしてるな、くらいに思われるかもしれない。
だけど、本当のところは高熱で一晩中眠れなかった時の、夢現のはっきりしない意識の中で交互にやってくる正気と狂気の葛藤に翻弄されているあの感覚をイメージした曲なので、皮肉は込めてもセンチメンタルな意味合いは皆無。
「白昼夢」というよりはむしろ「意識朦朧(いしきもうろう)」とか「瀕死状態(ひんしじょうたい)」の方がニュアンスとしてはピッタリな気もするけど、曲名としては馴染まないというか、なんだかアレなので・・・。

再生時間が6分17秒とムダに長いけど、実のところ3分30秒を過ぎたらメロディーもフレーズも繰り返しになるので最後まで聴いてもらっても新鮮味がないのは、あしからず。
いくら即興とはいえ、誰かに聴いてもらう作品としてはクオリティが限りなく薄味。

気のせいかもしれないけど、音が若干歪んで聞こえるのはmp3に落とす時のLame mp3 codecのせいなのか、それともREAPERのマスターレベルの調整が適切でなかったのか・・・。
まぁ、いろいろな意味で最適値を見出すのは経験と勘に頼らなければならない部分もあるみたい。 

<2017年1月28日追記>
firefoxではsimple-audio-playerが単なる黒色バーになるらしいので、javascriptで表示するaudio-playerを追加。 


PR


ここからは「DAWの何がいい?」の与太話。

誤解を恐れず簡単に言ってしまうと、「シンセサイザー音源やサンプリング音源を使って、音色や効果を自分好みに仕上げたい」という要求に応えられる。

MIDI音源を鳴らすための楽譜を書くだけならDominoのようなMIDIシーケンサー(MIDI音楽編集ソフト)があれば十分だ。

だけど、連続的に音程(周波数)や音色(波形)を変化させたり、ディストーションやコンプレッサーのようなエフェクターをかけたくても、MIDIシーケンサーには限界がある。

MIDIシーケンサーにできることというのは、せいぜいMIDI規格で定義されているCC(コントロールチェンジ)のパラメーターを駆使することだけ。

そうはいっても、音源によってはピッチベンドすら対応していないものがあるから、「こうしたい」という要求に応えられないことも多かったりする。

そういうフラストレーションを取り除いてくれるものがDAWだ、と考えればいいかもしれない。

シンセサイザー音源やエフェクター類はVSTプラグインでいくらでも拡張できるし、実際にネット上ではフリーでも有償プロダクトを凌ぐ優れたプラグインが手に入る。

まずはDominoのようなMIDIシーケンサーで曲全体の打ち込みをして、完成レベルに到達したらDAWにMIDIファイルを読み込んでシンセサイザー音源を割り当てる、という使い方でもいい。

MIDIシーケンサーのMIDI出力をDAWのMIDI入力に接続して、DAWを音源代わりに使うという方法もある。

仮想MIDIケーブルなどの仮想接続の知識が必要になったりと、仕組みを理解するまで何かと骨は折れるかもしれないが、できることの幅は確実に広がる!

もしMIDI作曲に物足りなさを感じ始めたら、今度はDAWに挑戦してみるべきだと思う。

人気ブログランキング