popup_eyechatch

Vivaldi は高速で、多機能で、使いやすい!と定評のあるブラウザのひとつなのですが、今回のアップデートで「あれれ?」と首を傾げることが起きてしまいました。

右クリックしたときにポップアップで表示されるコンテキストメニューから、メニューバーやブックマークバーをクリックしたときのポップアップまで、メニューの一覧に表示される文字列の行間が広く開きすぎなのです。

ブックマークのフォルダによってはスクロールしなくても済むようにと思って、わざわざ登録サイトの一覧がブラウザの上下にギリギリ収まる数に揃えて使いやすくしているというのに、突然こんな仕様変更をされたから超~ガッカリ。

以前の右クリックで表示されるポップアップはこんな感じでスマートな表示でした。

popup_before

これが今回の Vivaldi のアップデートでは Chrome の仕様変更の影響でポップアップの UI デザインが次のように広めの行間になってしまったのです。

popup_after

ブックマークバーのフォルダも同じように変わってしまいました。

以前のポップアップの UI デザインはこれ。 画像は、「気象」というカテゴリのブックマーク(スピードダイヤル)に登録しているサイトの一覧をポップアップさせているところです。

popup_before2

これがアップデート後にはこうなってしまって・・・。

popup_after2

でかい、見づらい、使いづらい・・・そして、気持ち悪い。

なんとなく Windows11 のデフォルト UI のデザインに寄せたような印象を受けます。

登録しているウェブサイトの数が少なければ目くじら立てるほどの問題でもないのですが、すでに今まで登録したウェブサイトの数がスクロールなしでギリギリ収まるようにしていたカテゴリは、今回のアップデートでスクロールする羽目になりました。

これが個人的にはひどく気に入らない仕様だということで、今回は強引にポップアップの UI デザインを仕様変更前のレガシー UI に戻そうと思います。

以前の仕様に戻す手順


まずは Vivaldi のアドレスバーに次の文字列をコピペしてフラグ設定の画面を開きます。

vivaldi://flags/#customize-chrome-side-panel

customize-chrome-side-panel

そうしたら、Customize Chrome Side Panel の項目にある Default という右側のボタンをクリックして、ドロップダウンリストの中から Disabled を選択します。

customize-chrome-side-panel2



customize-chrome-side-panel3


Disabled になっていることを確認したら、ブラウザの右下にある Relaunch ボタンをクリックしてブラウザを再起動します。

customize-chrome-side-panel4

作業は以上です。

ただ、このやり方もいつまで通用するかわかりません。

なぜなら、Vivaldi もブラウザのコアとなる技術は Chomium ベースの Chrome と共通している部分が多いので、Chrome が仕様変更されてしまえばかなりの影響を受けてしまうからです。

今のところは Customize Chrome Side Panel の項目が存在しているから UI を以前の仕様に戻せるというだけなので、Chrome の開発陣が突然「やーめた!」と言ってこの項目を廃止してしまったら、戻せなくなる可能性があります。

なので、本当は Vivaldi が独自にカスタマイズ方法を実装してくれるようになれば嬉しいのですけどね。

本家 Chrome だけでなく、いわゆる Chromium ベースのブラウザコンポーネントを実装しているブラウザなら、フラグ設定画面を開くときにプロトコル識別部分(プリフィックス)を chrome にすれば、同じ手順でレガシーUI の設定ができると思います。
アドレスバーに次の文字列をコピペして、お試しください。

chrome://flags/#customize-chrome-side-panel

Vivaldi のブラウザ設定から変更する方法


レガシーUI に戻す方法とは違うのですが、もう一つの対処法として Vivaldi のブラウザ設定画面から変更する方法も紹介します。

まず、Vivaldi の歯車マークをクリックするか [Ctrl]+[F12] のショートカットキーで Vivaldi の設定画面を開きます。

そして「外観」のカテゴリを選んで、「メニュー」という項目にある「コンパクト」にチェックを入れます。

setting_outlook

これで一旦 Vivaldi を終了してから立ち上げ直します。

もし、Vivaldi にバックグラウンドで実行することを許可している人は、ブラウザのウィンドウを閉じただけでは変更前の設定が保持されたままになるので、そのまま立ち上げ直しても設定が反映されません。

この場合は、通知領域のVivaldi アイコンを右クリックして、ポップアップメニューの一番下の「終了(X)」をクリックしてブラウザのプロセスを完全に終了してから Vivaldi を立ち上げ直します。

バッググラウンドでの実行が許可されている場合は「Vivaldi のバッググラウンドでの実行を許可する」にチェックが入っていますので確認してください。

status

Vivaldi を終了して再度立ち上げ直したら、今度は右クリックで表示するポップアップの行間は少し落ち着いて見やすくなっていると思います。

popup_after3

ブックマークバーのスピードダイヤルやフォルダをクリックしたときに表示されるポップアップのリストも同じように行間が少しだけ省かれてスッキリ見やすくなります。

popup_after4

この設定で多少は改善はしますが、それでもレガシーUI に比べると10%くらは行間が広くなっています。

今までスクロールしない範囲で上下いっぱいにお気に入りを登録していた人は、この設定をしたとしてもスクロールすることになりそうですね。

一応、Chrome コンポーネントのフラグ設定画面から Customize Chrome Side Panel の項目が消滅してしまったときの代替策として、この方法も覚えておくと良いと思います。

おまけ情報(関西弁UI)


Vivaldi のユニークな機能として、コンテキストメニューやポップアップメニューの文字列だけでなく、設定画面などの UI 表示を関西弁にすることができます。

設定画面の「一般」カテゴリにある「UIの言語」で、ドロップダウンリストの中から「関西弁-日本語(関西)」を選んで「言語設定を保存」をクリックします。

customize-UI-kansai


customize-UI-kansai2

Vivaldi を再起動すると言語設定が反映されるのですが、「Vivaldi のバッググラウンドでの実行を許可する」が有効になっている場合は、通知領域に表示されている Vivaldi のアイコンの方から 右クリックのポップアップメニューでプロセスを完全に「終了(X)」してから再度 Vivaldi を立ち上げて下さい。

すると、コンテキストメニューやポップアップメニュー、設定画面などの UI 表示が関西弁に切り替わります。

customize-UI-kansai3

それでは気を取り直して、すてきな Vivaldi ライフを楽しめますように。